肩関節は骨と軟部組織で構成されています。
筋肉や腱、靱帯、関節の摩擦を少なくする袋(滑液包)や、関節を包んでいる袋(関節包)を軟部組織といい、それぞれの働きによって肩関節の運動が可能になっています。
しかしながら加齢に伴い軟部組織がもろくなってくると、負担がかかって炎症がおこり、肩の痛みと運動制限が現れます。
このような症状を広義で肩関節周囲炎と言います。
筋力が落ちてきやすい年齢である40~50代に多くみられることから、「四十肩」や「五十肩」とも呼ばれています。
肩関節周囲炎の症状と経過
主な症状は肩の痛みと運動制限です。
腕を上にあげたり、腰に手を回したり、着替えや洗髪などといった日常生活動作が困難になります。
また肩関節周囲炎の症状は進行に応じて、炎症期、拘縮期、回復期に分かれます。
①炎症期
発症から2週間程度は炎症期と呼ばれます。
痛みが強い時期であり、安静時や夜間寝ている時にも痛みが現れます。
アイシングや湿布薬、注射などによって炎症を抑える治療が行われ、時には三角巾などを用いて肩を固定する場合もあります。
炎症がひどくならないように、痛みの出る動きは無理にしないようにしましょう。
②拘縮期
炎症が治まり痛みが落ち着いてきますが、肩の動きが悪くなる「拘縮」へと移行する時期です。
無理に動かすと痛みが出るため、日常生活で不自由を感じることが多くなります。
痛みが軽減してきたら、肩関節の可動域を広げるために、痛みの出ない範囲でのエクササイズやリハビリを行います。
拘縮期は約6ヶ月程度続くと言われています。
③回復期
肩の痛みや運動制限が徐々に回復する時期です。
積極的なリハビリや、状態に合わせた筋力トレーニングやエクササイズによって回復が早くなります。
自然治癒の場合、この3つの段階を経て約1年ほどで回復すると言われています。
しかしながら、炎症期に無理な肩の動きを続けたり、痛みが治まってきても過度な安静を続けたりすると、治癒まで数年を要したり、肩関節内の組織が癒着をおこし手術が必要になる場合もあります。
また糖尿病の方は、肩関節周囲炎になるリスクが高く治りにくいことが分かっています。
血糖が高い状態が続くと、関節包などを構成しているコラーゲンが硬くなりやすいためと考えられています。
糖尿病の方は、食事や運動のコントロールも必要になってきます。
Cloverでの肩関節周囲炎の治療
肩関節周囲炎は広義でまとめられていますが、症状や原因は人それぞれです。
そのため機能障害を起こしている軟部組織を見抜き、しっかりとしたアプローチをすることで予後が変わってきます。
時には肩以外の骨盤や脊柱に原因があったり、インナーマッスルが機能不全を起こしている場合もあります。
Clover鍼灸整体院で行なっている整体治療は、骨盤や脊柱の歪みを整え、肩甲骨の動きを改善することで肩関節周囲炎の症状を取り除きます。
鍼灸治療はインナーマッスルの機能改善に非常に効果的です。 気になる方は是非ご相談ください。